サプライズ。

週末、旦那さんが突然実家にやってきた。


何も知らずに家でお昼ご飯の準備をしていたら、車で出かけていた父が帰宅する音が聞こえて、

リビングのドアが開いたから、振り返って、

「あ、おかえり・・・え???」

ってなった。

だって居るはずない旦那さんが出張用かばん持って立ってたから!

一瞬、『あれ?お父さん、髪短くなった・・?・・・っていやいやお父さんちゃうやん、旦那さんやんか!」

と状況把握まで軽く5秒くらいかかり、「えー!!!なんで!!??え??え??」と連発。

私以外の、父母・妹は知っていたみたいで、「サプライズで来たいっていうから秘密にしとくの大変やったわ」と

ブーブー言われました・笑。

母が旦那さんよりメールで連絡を受けたのが先週火曜日だったそう。

『突然ですが今週末お邪魔してよろしいでしょうか?
 ずっとごあいさつできてないですし、週末一日しか休みを
 とれない状況なのですが、上司に出産前に会いたい旨相談し
 今日許可をもらえました。
 ●●さん(私)には多分このまま出産まで行けないと伝えているので
 この際サプライズで行きたいと思ってます!
 ●●さんも不安だろうに、会いたいと一言もいいません。
 1泊ですが夫婦のきずなを強くする貴重な時間になると思います』

今なんとか土曜日だけ休みをもらえていて、本当は日曜は出勤だったけど、
出産前の大事な時期に会っておきたい、と上司に相談したら、
奥さんを励ましてきてやれ、と快く送りだしてくれたそう。
上司さんや、かけあってくれた旦那さんにも感謝。

震災の2日後に当初の予定より1週間早めて、急遽里帰りしてきたので、
旦那さんとは40日ぶりの再会。

震災当日旦那さんは帰宅できず会社に泊まり、翌日の21時に帰宅。
私が急遽里帰りした13日の日も、朝から会社へ出社したので、
震災後ゆっくりろくに話もせず出てきて、
その後も週に1回くらい電話はするけど、疲れてるやろうし、と思って
あまり長電話はせず。

本当に久しぶりにゆっくり話ができたし、顔を見られてすごい安心した。
寂しいとか会いたいとか、そういう感情がなかったわけじゃないけど、
旦那さんに必要以上に感傷的になってほしくなかったから言わないようにしてた。

やっぱり震災後、
安全なところに里帰りして、周りに家族が居て支えてもらってる私でさえ
情緒不安定な時期が続いたから、ましてや休みなく毎日夜遅くまで
働いてる旦那さんの負担になるようなこと言えないし、って思ってた。
私は私で出産という大きな役割を頑張ることに専念すればいい、
旦那さんは旦那さんで一日一日の仕事を頑張ってもらわなきゃいけないから。

そうやって私なりに気持ちを張り詰めて頑張ってるつもりだったから、
このまま出産まで会えなくても不満はなかったけど。
やっぱり会いにきてくれてめちゃくちゃ励みになった。
心強かったし、嬉しかった。

ほとんどコンビニ弁当しか食べてなかった旦那さんが、
母の手料理を食べて、おいしいーってめっちゃ喜んで、ご飯おかわりしてて、
残ったおかずを、これ明日持って帰りたいんですけど・・って言ってる姿みて
心からほっとしたというか、こういう日を一日でも過ごせると、
きっと東京戻ってもまた頑張ってくれるだろうから、って思えて
嬉しかった。

夜は久々に旦那さんと布団を並べて寝て、寝顔見てるだけでほっとしてる自分がいた。

翌日曜日は、最後の2人での外食ということで、
近くのフレンチでランチ。

実家だと多少遠慮してた旦那さんも、2人になると相変わらずよくしゃべること(笑)
少しずつだけど、仕事の処理率は進んでいて、休みなく働いている社員たちの頑張りが報われはじめてること。
余震は相変わらず毎日あるけど、もう気にしないようにしていること。
サントリーのCMを見ていると、なんだかすごく感傷的な気分になること。
仕事している間はいいが、1人で家に居ると、やっぱり不安や寂しさがこみあげてくること。
家族を持った今、居るはずの家族がそばにいない寂しさを、18年間の1人暮らしでは全く感じなかった寂しさを、
つくづく感じること。
若い女の子を見ても何も思わなくなったこと。家族を持つと人は変わるんだなーとしみじみ語ってた(←いい歳なんやから当たり前!)
日本はどん底から這い上がる力を持っていて、海外からも感嘆される日本人の気質できっと復興していけること。
ただし、おれについてこい!と集団をまとめあげられるリーダーが不在であること。
自分が父親になるって、いまだに不思議だ、ってこと。

色々話して、あっという間に時間がすぎて、
帰りは少し遠回りして、たんぼのあぜ道を歩きながらかえってきました。


電話やメールじゃ伝わらない色んな気持ちを再確認しあえた貴重な2日間になりました。
やっぱり顔を見て話すのって何よりも大切で、何よりも心の支えになるなって思った。

旦那さんも、自分が励ましにいくつもりが、逆に励まされたよ、って言ってくれたし、
そういう言葉を聞けて、また私も嬉しかったし。

家族はお互いに支えられながら生きていくものなんだって、
当たり前のようでなによりもありがたいことを実感できた。

出産は初めてなので、不安というのは多分その直前にしか湧いてこないと思うけど、
しっかり乗り切ろうと思います。

予定日まであと10日くらいなのに、一向に赤ちゃんが下がっていなくて産まれる気配がありません;
早く会いたいような、残り少ないこの一体感を感じながら過ごせる静かな日々を満喫したいような
複雑な心境です。

よい報告ができるよう頑張ります!